2019年度若手合宿

本領域の研究者45名による1泊2日の若手合宿を開催いたしました。

日時:2019年8月29日(木)-30日(金)
場所:柏の葉カンファレンスセンター (千葉県柏市)



本合宿では、領域内コラボレーションの推進を目標として掲げました。本領域には、数々のハイレベルな測定・解析技術をお持ちの先生が集まっています。この環境を活かした多くのコラボレーションがすでに走っていますが、コラボレーションの種はまだまだありそうです。コラボレーションの可能性に気がついていない、本当はコラボレーションをしたいが単に議論の機会がないために踏み出せない、そういうケースを見つけだせれば、コラボレーションをさらに推進できるのではないかと考えました。そこで、本領域に結集しているトランスオミクス技術を一層活用するために、コラボレーションを誘発できるような合宿を企画するはこびとなりました。
当日はまず、鈴木先生 (東大) によるシークエンス技術の紹介とその応用についてのレクチャーがあり、次に、波江野先生 (東大) による数理解析手法についてご講演いただきました。これらのご講演のなかでも、コラボレーションの種となりそうな内容を盛り込んでいただきました。


次に、20名の発表者の方々による、(1) 各々のプロジェクトのための問題提起トーク、(2) ポスター発表による徹底的なディスカッション、(3) ディスカッションを総括するための解決編トーク、が行われました。それぞれのポスターに「必ず行く研究者」が割り振られ、すべてのポスターで活発な議論が行われていました。学生の方々が熱心にディスカッションをする姿が印象的でした。

合宿終盤には、黒田先生による総括、岡橋先生 (阪大) によるアンケートが行われ、今回の合宿で実際に数件のコラボレーションが生まれたことをご報告いただき、合宿は成功裡に終わりました。


幹事:
飯田渓太 (阪大) 鎌谷高志 (東大) 河岡慎平 (京大)
文責:幹事一同

[参加した学生さんによる感想文]
河岡研D1 水野 林
2日間の濃厚な合宿を計画・準備いただきありがとうございました。今回、5分プレゼンの後に2時間程度のポスター前フリーディスカッションという形式で、非常に活発に意見をいただけるスケジュールでした。特に、オブザーバーという形で、相談したい内容にあったスペシャリストの先生方が割り当てられていたことで、会場全体が万遍なく盛り上がり、相乗効果で個々のディスカッションも活発になった印象でした。会全体が、若手も多く、アットホームな雰囲気であり、他の研究者とのコラボレーションも、やはり顔を合わせる機会があることで、信頼関係の構築やコミュニケーションがスムーズに行くという実感を持ちました。このような、スペシャリストが集まる機会に参加できたことで、自身の研究の問題点を考える機会となりました。

角田研学部学生4年生 松尾 仁嗣
この度、代謝統合オミクスの若手の会に参加させていただきました。このような場で発表をするのが初めてだった分、あまりどういう雰囲気でいけばいいのか分からなかったのですが、周りの先生がバンバン発言している様子に、リラックスして会に望むことができました。また、ポスター発表ではオブザーバーの方を指定いただいたおかげで、最初から議論がとてもしやすかったです。どの先生も自分の経験をもとに色々とアドバイスいただき、その多くは自分では考えていなかった視点でした。短期間で詰めて作った発表だったこともあり、視野の狭さを認識した一方で、指摘いただいた点をもとに、今の研究内容のストーリーや得られた結果をもっと完璧なものに仕上げていきたいと思います。

黒田研D1 植松 沙織
この度は「今研究で困っている事や相談したい事を皆で共有してディスカッションする」という趣旨で、黒田研を代表して「大規模トランスオミクスネットワークの解析・解釈」という題目で発表させて頂きました。当日のディスカッションだけでなく、発表資料作成の過程で、自分が所属する研究室の研究テーマの現状、課題、今後の展望について俯瞰的に見つめることができたと感じています。発表内容としては研究室全体に関する内容でしたが、自分のテーマにも通ずる点が多く、それらについて多くの先生方と個人的に深いディスカッションができたのは大きな収穫となりました。今回の若手合宿を経て得られた反省や気づきを次に生かすべく、さらに努力を続けて参ります。最後になりましたが、本合宿を企画・運営して下さった関係者の皆様、発表につきましてアドバイスを下さった黒田研の皆様に感謝申し上げます。

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