第4回 新学術「代謝統合オミクス」若手会 (オンライン開催)

開催報告

 新学術領域「代謝統合オミクス」は今年で5年目を迎え、2020年4月からは新たな公募班のメンバーとともに再スタートをきった。しかしながら2019年度末から世界的に流行している新型コロナウイルスの感染状況を鑑み、昨年に引き続き、毎年恒例の若手合宿に代わるオンラインイベントとして若手会を開催することとした。
 長引く自粛生活は、研究室に所属する学生や、活発な議論を渇望する若手研究者にも、多大な悪影響を及ぼしていると思われる。本会の目的の1つとして、若手メンバーの交流促進、情報交換のきっかけづくりの場を提供することを掲げた。また、本学術領域が最終年度を迎えたことから、オミクス技術の活用範囲を広げ、多様な分野の研究について考えるきっかけとするために、代謝に限定されない多様な範囲の講演者を招いたセミナーを開催した。
 本会は前半の研究セミナーと、後半の交流会の2つのパートとして開催した。研究セミナーではYOO Sa Kan氏(理研・主任研究員)による、遺伝学およびイメージングを用いたショウジョウバエの生体恒常性に関する講演、住岡英信氏(ATR・室長)による、対話ロボット等を用いたコミュニケーションに関する講演、ならびに参加者による自己紹介ショートトークが行われた。
 今回は初の取り組みとして、研究セミナーならびに交流会の両方を、オンライン交流ツールgather.townを用いて開催した。gather.town上では、各参加者は2D空間上でアバターとして表現され、会場に班員が集まって講演を聴講する様子などが可視化された。各参加者が操作するアバターの動きも参加者間で同期されるため、zoomなどのオンライン会議ツールとは異なるUXとして研究セミナーおよび交流会を参加者に提供することができたと考えている。

 最後に、活発な議論に協力いただいた講演者、学生・研究者、および運営に関わっていただいた皆様に、心から感謝の意を述べ、若手会報告の結びとする。

運営委員(50音順)
大澤毅(東大)大野聡(東大)岡橋伸幸(阪大)河岡慎平(京大)堀之内貴明(産総研)

文責:堀之内貴明




図1 研究セミナー会場の様子



図2 YOO Sa Kan氏による講演の様子



図3 住岡英信氏による講演の様子



図4 交流会会場における乾杯の様子。チャット欄には参加者から、拍手を表す「888888」の文字が投稿されている。

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